トラフィック・ジャム イン パラダイス

   
トラフィック(交通)
ジャム(パンに付けるジャム=びっしり詰まっている)
訳して
“渋滞”

南国の楽園が近年増え続けている車やバイクで埋め尽くされてきています。
“都市計画“などとは無縁だった自転車やバイク又は歩きの時代のまま急激な観光化の大津波にのまれ、行き当たりばったりで新しい道をつくりつなげていった結果、やっぱり何処かでスムーズに行かないところが出てきてすぐに”渋滞“

オンボロの中古ジムニーが100万円くらいした頃、誰もこんなに車が普及するとは思っていなかったでしょう。数年前から日本車メーカーらのインドネシア生産が急激に増え値段もグッと安くなったとういのがまず第一、空前の観光ビジネスの繁栄や土地の値段が倍々ゲームのようにハネ上がり、ちょっとの土地を売ったり貸したりするだけで車が何台も買えるようなお金が動くようになったことなど、とにかく今までバイク社会仕様だった道が車社会への急変換をしているところです。
だから走っている車の半分は新車で、運転手も新米ドライバーが多く、それも日本のような厳しい教習所もない、言っちゃえば免許は1日で“買える”ようなところだから、マナーはまったく無しの、ルールもなし状態。そんな車の間をこれもまた増え続けているバイクが隙間を埋めるように入り込んで来るので道は究極のカオスと化している状況です。
よくあるビックリは、渋滞の信号で2車線の所が3車線になりその一番左のズルして前に出てきた車がなんと大胆行動の右折をしちゃうんです。(バリは日本と同じ左側通行)バイクもしかり。だから信号が替わって急発進するのは危険なので様子を見ながら進まないといけないし、若葉マークなんてないけど明らかに新米ドライバーの発進の遅さも加わり、1回の青信号で数台しか行けないことも多々。Uターンも出来ず横道もなく、延々と続く渋滞の列の後ろで30〜40分悶々というパターン。
そこでバイクが活躍するのですが、さすがにこの年末年始は観光のピークシーズン、海外からだけではなく他の島からマイカーで来る家族が多いので、渋滞のカオスもピークに!バイクでも進まなくなることも・・・
もう一つかなり滑稽な、にっちもさっちもいかない渋滞。
これはスムーズに流れていた交差点内が、一瞬でカオスに・・・
信号の無い又は停電中の交差点内に、同時に入ってきた譲り合いの精神とは無縁の4方向からの車がお互いに進路を塞ぐようにカッキリハマってしまい、後続車が続き、その隙間がバイクで埋め尽くされるため、少しもバック出来る状態でなくなって、その渋滞は延々と長くなっていくのであります。
痺れを切らした数人の運転手が車から降りて交通整理を始め、なかなか言うことを聞かないチョロチョロバイクを制止し、パズル状態になった車やバイクに10cm単位の移動を繰り返させ、どうにか1車線を通れるようにするのですが、もはや遅し。その車が進むべき進行方向は全面対向車で埋め尽くされてしまっているという光景。
こんな渋滞のバリを誰が想像していたでしょう?
日本のドライバーたちのマナーの良さに改めて感心します。
そして日本人のモラルの高さは世界一ではないかと思います。